カーステッカー【シルエット】(カッティングシート)の貼りかた

カッティングシートの仕組み

カッティングシートは、印刷されたステッカーとは違い単色のシートをデザインや文字に従って切り出した、強粘着・耐水・対候性に優れたシール状のシートです。

シートは3層の構造になっており、表側から転写シート、カッティングシート、台紙となっています。
実際にステッカーとなるのはカッティングシートの部分です。

大雑把に説明すると、まずは台紙をはがし、カッティングシートを転写シートごと施工場所へ貼りつけ、最後に転写シートをはがせば完成ですが、きれいに貼るには準備とコツが必要なのでご紹介します。

※なお、「カーステッカー【シルエット】」はCrossPicのカッティングシート商品の名称です。
※「カッティングシート®」は中川ケミカル様の登録商標です。

2種類の貼りかた

カッティングシートには主に2種類の貼り方があります。貼る環境やシートサイズによって向き不向きがありますので下記の貼り方をご参照ください。

空貼り(ドライ工法)

施工時間も短く一般的な貼り方です。貼る位置を決めたらそのまま貼りつけます。

メリット
施工時に気泡が入りにくい小さいサイズのシートにおすすめの貼り方です。
デメリット
貼り直しができないので大きいサイズのシートには不向きです。

水貼り(ウェット工法)

微量の中性洗剤と水を使う貼り方です。一度貼っても微調整ができます。

メリット
シートが乾くまで位置が微調整できるので気泡が入りやすい大きいシートにおすすめの貼り方です。
デメリット
濡らしたり乾かしたりなど施工時間がかかります。

必要な道具

  • スキージ(へら) …… カッティングシートをしっかり押さえるための必須アイテムです。
  • ウエス、キッチンペーパー …… 貼る前に汚れを落とす用とふき取り用に何枚か用意してください。
  • マスキングテープ …… 貼るときの位置決めや仮押さえに使います。
  • 定規 …… 位置決めに寸法を測ったり平行をとったりします。スキージがどうしてもない場合は代用できますが車体やカーステッカーに傷がつかないように布を巻くか保護テープを貼ってください。
    ※スキージの代用にする場合は、15cm以内のサイズで厚みがあり曲げることができない硬さのあるものをお使いください。
  • 霧ふき、またはスポンジ …… ウェット工法の場合に使います。
  • 中性洗剤を薄めた水 …… ウェット工法の場合に使います。霧ふきやボウルに入れてください。

貼り付け作業は気温が5度以上の環境で行ってください。

低温(5度以下)の場合
初期粘着が低下し貼りづらくなる場合がありますのでドライヤー等で施工面を温めてから十分に圧着させて下さい。
高温(30度以上)の場合
初期粘着率が向上し貼りつけしづらくなる場合がありますので水貼り(ウェット工法)をお勧めします。

カーステッカー【シルエット】の貼りかたの手順

①シート全体をスキージで押さえて転写シートを密着させる

転写シートの上からまんべんなくスキージを滑らせてカッティングシートと転写シートをしっかり密着させます。ここでカッティングシートと転写シートがしっかりと貼り合わされていると、後の工程で台紙をはがすときにカッティングシートが巻き込まれずにきれいにはがすことができるので大事な工程です。

②施工箇所の汚れ等を取り除く

施工前に貼り付ける場所のほこり・汚れ等をウエスでしっかり落としてきれいにしてください。

++ウェット工法の場合++
施工箇所の汚れを取り除いたら、施工面を中性洗剤を薄めた水を霧ふきやスポンジを使って軽く濡らします。
水滴が流れ落ちるくらい濡らすとシートが滑って貼りつきにくくなりますので、濡らしすぎた場合は繊維が残らないキッチンペーパーなどで拭き取ってください。

洗剤を薄める水の割合は水 9:洗剤 1 程度にしてください。
洗剤が多いとシートが貼りつかない場合があります。

②シートを貼り付ける位置を決めて固定

シートを貼る位置を定規やマスキングテープを使って慎重に決めてください。
位置が決まったら台紙をほんの少しはがしてしっかりと折り返します。位置決めが決まった際にスムーズに貼ることができます。マスキングテープでシート上部を固定します。

③台紙をはがす

空気が入らないようにスキージでゆっくりと表面を押さえながら台紙を少しずつはがしていきます。
強い力でこするとシートが破れてしまう原因になりますので、空気を押し出すようにやさしく滑らせてください。

④スキージで転写シートを密着させる

スキージで残った空気を抜き、カッティングシートがしっかりと車体と密着するように転写シートを押さえます。強い力でゴシゴシこすりつけると車体やシートを傷つけてしまう恐れがあるのでゆっくりと行ってください。

⑤転写シートをはがす

ゆっくり転写シートをはがします。
カッティングシートが十分に圧着していない状態で無理にはがすと転写シートと一緒にはがれてしまいますので、様子を見ながらゆっくりとはがしてください。
転写シートにカッティングシートがついてくる場合は一度戻してシートの上からスキージで押さえて圧着させてから再度転写シートをはがしてください。

⑥完成

貼り終えて2~3日で定着します。
ウェット工法で貼り付けた場合は十分に乾かしてください。
気泡が入った場合はスキージでゆっくりと押し出すか、細い針などを使って小さな穴を開けて空気を抜いてください。